近年、ボタニカルという言葉を目にすることが多くなりました。シャンプー、トリートメント、化粧水、柔軟剤やインテリアまで、ボタニカルが広がっています。
ボタニカルという言葉からは、なんとなく「自然」「優しい」「安全」といったイメージが伝わってきませんか。でも、実際にはどんな意味の言葉なのでしょうか。
同じようなイメージを受ける言葉に、オーガニックがあります。この言葉もシャンプーや化粧水に使われていたり、さらに食品やコットン(木綿)にも見かけますね。
この記事では、ボタニカルとオーガニックの本当の意味を解説していきます。
ボタニカルとは
ボタニカルは、英語では“botanical”と書きます。「植物の・・・」「植物由来の・・・」を意味する単語です。また、“botanical garden”とは植物園のことです。
ですので、例えばボタニカルシャンプーであれば、植物由来の成分を配合したり、植物から抽出した成分でできている(ボタニカルな)シャンプーということです。
商品の名前でも、この“BOTANIST”(植物学者)のように、“botanical”から派生した単語を使用しているものがあります。また、ファッションやインテリアでいえば、植物のツタや葉っぱをモチーフにあしらったものが該当します。
オーガニックとは
オーガニックとは、「有機JASマーク」が付与されたものに許された呼称です。
厚生労働大臣から登録を受けた登録認定機関が、生産者や加工業者からの認定の申請を受けて、審査を行った上で「有機JAS規格」に基づいて生産されたものであることを認定します。この認定されたものに付与される証が、「有機JASマーク」です。
「有機JASマーク」が付与されたものにしか、「有機」や「オーガニック」またはそれらと誤認するような表示をしてはならないことになっています。
有機農産物の生産の原則
農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、
土壌の性質に由来する農地の生産力(きのこ類の生産にあっては農林産物に由来する生産力、スプラウト類の生産にあっては種子に由来する生産力を含む。)を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産されること。
生産方法の基準
- 堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前2年以上及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上)、原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと
- 遺伝子組換え種苗は使用しないこと
農林水産省食料産業局「有機食品の検査認証制度について(H30.3)」より引用
人気の理由
海外において食品に含まれる残留農薬が明らかとなったり、化学物質の危険性がクローズアップされたりするなどして、健康志向・自然志向が高まりました。これにより、「天然素材」や「できるだけ化学物質が使われていないもの」が意識され好まれるようになったことが、最大の理由です。
あなたも、食品を購入するときに、「国産」の文字を気にすることがありませんか。
つまり、国産なら危険な物質が含まれていないから安全・安心だと思うからですよね。ボタニカルやオーガニックも、同様に安全・安心の代名詞となっている節があります。
でも。
ボタニカルには基準がない、ただの単語
実は、「ボタニカル」には気をつけなければならないことがあります。それは、オーガニック(有機JAS規格)と違って、ボタニカルには基準がないことです。
ボタニカルであることの基準は、それぞれの商品メーカーが独自に決めています。だから極端な例でいえば、植物由来の成分がほんの僅かでも含まれていれば、ボタニカルと表示することができてしまいます。
アロエエキス含有、ハト麦エキス含有と表示されていても、その他の99.8%が化学物質では、安心・安全とは言えませんよね。でも実際には、そのようなことができてしまうのが、「ボタニカル」の現状です。
ボタニカルな商品をお手に取った際には、「どの程度ボタニカルなのか」まで意識して購入されると、一層安心ですよ。
[haru]は本物のボタニカルシャンプーです。